CHALLENGE 2019.10.24
大事な空気圧の話
タイヤのサイドウォール部分に様々な情報が記載されています。
ブランド名、モデル名、タイヤサイズ、TPI、そして推奨空気圧です。
この推奨空気圧というのがブランドの国籍によって多少傾向が異なるようで、
アジアのような小柄な体型の国と欧米のような大柄な体型の国とでは、
ほぼ同じタイヤスペックでも記載される推奨空気圧に若干の違いが見られます。
チャレンジのハンドメイドクリンチャータイヤは23mm、25mm幅のモデル共に7bar以上を推奨としていますが、
小柄な日本人、特に女性となると7barでも空気圧が高く感じられることがあり、
例えばコーナリング時のグリップ力が低下や振動の伝達が増えたりという感覚が出やすくなります。
小柄な方(体重60kg)が25mm幅のロード用ハンドメイドクリンチャーを使用する場合は6barぐらいまでの空気圧にすると、グリップ性能や快適性は格段に上がります。
あまり下げると障害物などにヒットした際にリム打ちパンクが発生しやすくなるので、
目安としては記載されている最低推奨空気圧から徐々に(0.1barずつ)下げて、
どのあたりがご自身で一番快適かつ抵抗を減らせて速く走れる空気圧かを見極めていただければと思います。
今回の空気圧の話(特に数字の部分)はハンドメイドクリンチャーのロード用タイヤに限ったことで、
ハンドメイドチューブラーやバルカナイズドクリンチャー、チューブレスレディは同じタイヤ幅サイズでも構造の違いから推奨空気圧が異なります。
自転車競技用タイヤでは圧倒的にナイロンケーシングをブチルゴムで成形したタイヤが多く硬めの弾力のものが多いですが、
やわらかさ、しなやかさが特徴のチャレンジの高TPIケーシングタイヤに他社製品と同じ感覚で空気を入れてしまうと、
空気圧が足りず(正確には可変域が広いことに起因して)リム打ちが発生する原因となります。
300TPI以上(SuperPoly, Cotton, Setaケーシング)のクリンチャーを使用中もしくは検討中の方は是非この記事をご参考いただければと思います。
タイヤのチョイスとその空気圧セッティングが実際のライドフィールに大きく影響する部分ですので(ホイール選びと同等の重要性!)、
ハイスペックタイヤ装着の際には根気よくスイートスポット探しに時間をかけられることをお勧めします。
同じケーシング、同じタイヤ幅のロード用タイヤが複数あるが違いが分からないというお問い合わせも多くいただきますので、
次回はその辺りを詳しく解説していきたいと思います。